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目次
人は、計画を立てる時に、作業にかかる時間を短く見積もってしまうなどの、楽観的な予測をする傾向があります。このような心理傾向のことを、「計画錯誤」といいます。例えば、ビジネスにおいて計画錯誤に陥ってしまうと、納期を守れなくなり顧客からの信頼を喪失したり、プロジェクトのコストが増大するなどのデメリットがあります。 計画錯誤が厄介なのは、過去の失敗した経験が活かされにくいことです。人は、過去に計画どおりに進まずに失敗した経験が繰り返しあったとしても、新たな計画を立てる際に楽観的な予測をする傾向があります。 過去の失敗した経験が活かされにくいことの理由の一つとしては、「アンパック不足」が挙げられます。アンパック不足とは、タスクを充分に細分化できず、タスクを漠然と捉えてしまっている状態のことです。過去に失敗した経験があったとしても、アンパック不足であれば、作業時間を正確に見積もることができず、再度計画錯誤に陥ってしまいます。 計画錯誤は、時間以外でも起こります。例えば、費用です。「家を建てるのにどのくらいの費用がかかると思いますか?」という質問を、過去の自分に投げかけてみてください。きっと、多くの人が、思っていたよりもたくさんの費用がかかったのではないでしょうか。 このように、計画錯誤に陥ってしまうと、計画通りに物事が進まない要因となってしまいますので、しっかりとした対策を考えておくことが肝要です。
計画錯誤の対策としては、以下のようなものが考えられます。 ①「最初に立てた見積もりは基本的に甘い」という人の性質を理解する ②やることを削る ③タスクを細分化する ④見積もった計画に対して、バッファを付与する ⑤関係者間でコミュニケーションを密に行う 一つ目は、「最初に立てた見積もりは基本的に甘い」という人の性質を理解することです。そして、計画を立てる際には考えもしなかったような不測の事態は、必ず起こるものだという認識を持っておくことで、計画錯誤による影響を軽減できます。 二つ目は、「やることを削る」です。計画は、壮大なものであればあるほど、見積もりの誤差は大きくなります。立てた計画の中で、本当に必要なものと、不要なものに分け、不要なものがあれば削りましょう。 三つ目は、「タスクを細分化する」ことです。大きな計画を立てた際に、その計画の内容を分解して細かい複数のタスクにすることで、計画の誤差が少なくなることが期待できます。 四つ目は、「バッファを設ける」ことです。バッファとは、余裕や、ゆとりのことです。見積もった計画にバッファを付与することで、作業中の焦りや不安を低減することが出来ます。具体的には、見積もった計画の時間、費用などを、1.5倍にするのが良いと言われています。計画錯誤の対策の中で最も簡単な項目ですが、かなりの効果が期待できますよ。 五つ目は、「関係者間でコミュニケーションを密に行う」ことです。関係者とは、計画を実行するにあたって関係するすべての人達のことです。関係者間でコミュニケーションを密に行うことで、計画の共有と理解を深め、計画の成功につなげることができます。 計画錯誤は、計画通りに物事が進まないという厄介な認知バイアスですが、上記のような対策を取ることにより、計画錯誤による影響を低減出来ます。
コントは、以下をご参照ください。 ・コント(計画錯誤)