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目次
人には、最後に提示された情報が、印象や判断に強く影響する傾向があります。このような心理傾向の事を、「親近効果」といいます。 親近効果は、アメリカの心理学者、ノーマン・H・アンダーソンによって提唱されました。アンダーソンは、模擬裁判形式の実験を行いました。その実験では、弁護側・検事側それぞれの証言の順序を変えて行い、陪審員である被験者の判断に違いがあるかを調べました。その結果、最後に提示された証言が、陪審員の判断に大きく影響することが明らかになりました。 親近効果は、様々な場面で活用されています。例えば、人と別れる際に、別れ際の挨拶がしっかりしている人に対しては、好印象が残りやすいです。逆に、別れ際の態度が悪い人に対しては、悪い印象が残りやすいです。そのため、仲良くしたいと考えている人に対しては、別れ際の挨拶は笑顔で元気よく行い、感謝の気持ち等を伝えると良いでしょう。 商談においては、「この商品は、値段は高いけど性能は抜群です!」と、「この商品は、性能は抜群ですが値段は高いです!」の場合、前者の方が商品に対して好印象を持つはずです。このことから、商品のメリットとデメリットを両面提示する場合は、メリットを後ろに持ってきた方が印象が良くなることが分かります。
親近効果の活用事例を、いくつか見ていきましょう。 ①商品のCM ②プレゼンテーション ③SNS ④映画やドラマ 一つ目は、「商品のCM」です。商品のCMでは、最後に商品の特徴や魅力を訴求することで、消費者の印象に残りやすくすることができます。 二つ目は、「プレゼンテーション」です。プレゼンテーションでは、最後にまとめや結論を述べることで、聴衆の理解を深めることができます。そのため、最後のスライドは入念に作ることが大切です。 三つ目は、「SNS」です。SNSでは、最後にCTA(Call to Action:行動喚起)を設置することで、ユーザーの行動を促すことができます。例えば、Twitter(X)の投稿の最後に「この投稿をシェアして、あなたの周りの人に伝えてください。」というメッセージを設置することで、ユーザーに投稿をシェアしてもらいやすくなります。 四つ目は、「映画やドラマ」です。映画やドラマでは、最後に最も印象的なシーンやセリフを配置することで、視聴者の記憶に残りやすくすることができます。ハッピーエンドで終わる映画の割合は約80%と言われていて、人々がハッピーエンドを好む傾向にあるのも、親近効果が影響していると考えられます。
「親近効果」とは逆に、最初に受けたイメージや情報が強く残る、「初頭効果」というものがありました。 初頭効果と親近効果の両者に共通して言えることは、「中間の情報は記憶に残りにくい」というものです。そのため、最初と最後に相手に与える印象を良くすることで、初頭効果と親近効果の両方を狙うことが出来ます。 そのため、人間関係においては、身だしなみ等の第一印象を良くしたうえで、別れ際の挨拶も笑顔で元気よく行うと良いでしょう。また、プレゼンテーションにおいては、最初と最後に、伝えたいポイントを強調すると良いでしょう。 親近効果と初頭効果は、いずれも相手に対して好印象を与えるために重要なテクニックなので、併せて覚えておくことが大切です。
コントは、以下をご参照ください。 ・コント(親近効果)