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目次
人は、近くに他者が存在することによって、個人の活動が促進されることがあります。このような心理現象のことを、「社会的促進」といいます。 例えば、陸上競技の選手は、観客の前で走ると、通常よりも速く走れることが多いです。これは、観客の存在が、選手のやる気を高め、パフォーマンスを向上させるためです。
「社会的促進」は、様々な場面で活用できます。以下に例を挙げます。 ①「勉強」「仕事」「読書」などを、自宅ではなく、喫茶店で行う ②新しい習慣を身に付ける時に、友達と共に取り組む ③スポーツの練習を、一人きりで取り組むのではなく、他の仲間と共に取り組む 一つ目は、「『勉強』『仕事』『読書』などを、自宅ではなく、喫茶店で行う」です。他者の存在がない自宅の一室ではなく、他者の存在がある喫茶店を利用することは、「勉強」「仕事」「読書」などの活動の促進に繋がります。喫茶店で自分の作業に集中できるというのは、恐らく多くの方が経験したことがあるのではないでしょうか。 二つ目は、「新しい習慣を身に付ける時に、友達と共に取り組む」です。新しい習慣は何でもよいですが、例えば運動やダイエット、早起き、読書などが挙げられます。自分一人で取り組む場合と比べて、友達の存在があることによって、新しい習慣を身に付けやすくなります。自分一人だとなかなか新しい習慣を身に付けられないと悩まれている方は、他者の存在を活用させていただくことも視野に入れると、良い習慣を身に付けやすいですよ! 三つ目は、「スポーツの練習を、一人きりで取り組むのではなく、他の仲間と共に取り組む」です。ストレッチや筋力トレーニングなど、一人で取り組むよりも、他の仲間と取り組む方が、個人のパフォーマンスが向上します。
社会的促進とは対照的に、近くに他者が存在することによって、個人の活動が抑制されることがあります。このような心理現象のことを、「社会的抑制」といいます。 例えば、プレゼンテーションの時に、緊張して上手く話せなかったり、デートの時に緊張して上手く話せなかったり、ピアノの演奏会で、緊張して上手く演奏できない場合などが考えられます。
「社会的促進」とは、近くに他者が存在することによって、個人の活動が「促進」される心理現象の事であり、「社会的抑制」とは、近くに他者が存在することによって、個人の活動が「抑制」される心理現象のことでした。 同じ他者が存在するという事象において、なぜ行動が促進される場合と抑制される場合があるのでしょうか。 キーワードは、「評価懸念」です。評価懸念とは、他者からの評価を懸念することです。 端的に言うと、「人にいいところを見せたい!」と思えば「社会的促進」に繋がり、「かっこ悪いところを見られたくないな~。」と思えば、「社会的抑制」に繋がります。一般的には、既に自分が習熟している作業の場合は、周囲の存在が「社会的促進」に繋がりやすく、始めたばかりでまだ慣れていない作業の場合は、周囲の存在が「社会的抑制」に繋がりやすいです。また、簡単な作業を行う時ほど周囲の存在が「社会的促進」に繋がりやすく、複雑で難解な作業を行う時ほど周囲の存在が「社会的抑制」に繋がりやすいという特徴もあります。他にも、性格による影響もあります。自分に自信のある人が作業を行う場合は、周囲の存在が「社会的促進」に繋がりやすく、自分に自信がなく、周りの目を気にするタイプの人が作業を行う場合は、周囲の存在が「社会的抑制」に繋がりやすいです。
社会的抑制は、個人の活動が抑制されるというマイナスの心理現象なので、対策を考えておくことが重要です。社会的抑制の対策としては、以下のようなものが挙げられます。 ①自分に自信を持つ ②充分に練習する ③リラックスする ④他者の評価は気にせず、自分の評価は自分でする 一つ目は、「自分に自信を持つ」です。自信を持つための方法は様々ありますが、例えば以下のようなことを実践することによって、徐々に自分に自信をつけることが出来ます。 ・自分の長所を認識する ・目標を明確にし、それを細分化したものを順次達成していく ・失敗を恐れない ・他者と比較せず、自分のやるべきことに集中する 二つ目は、「充分に練習する」です。プレゼンテーションの発表など、ぶっつけ本番だとかなり緊張していますが、何度も練習することにより、本番でも緊張が感じにくくなります。また、充分に練習することで、一つ目の「自分に自信を持つ」ことにも繋がってきます。 三つ目は、「リラックスする」です。緊張をほぐすためにはリラックスすることが大切なので、深呼吸やストレッチをしたり、自分の好きな音楽を聴いたりすることは、とても有効です。 四つ目は、「他者の評価は気にせず、自分の評価は自分でする」です。他者からの評価というのは、結局のところ、他者の性格やその時の気分により左右されるものです。そのため、他者の評価を気にしすぎることは、生産的ではありません。自分の評価は自分ですることにより、他者の都合に左右されず、自分の力を発揮することが出来ます。
コントは、以下をご参照ください。 ・コント(社会的促進) ・コント(社会的抑制)