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目次
人には、権威のある人や機関の発言はすべて正しいと思い込み、深く考えずに信用してしまう傾向があります。このような心理傾向のことを、「権威バイアス」といいます。 権威バイアスに陥ると、権威ある人や機関の発言を無条件に信じてしまい、自分の判断力を失ってしまうことがあります。 以下に、権威バイアスの例を挙げます。 ①医師や薬剤師のアドバイスを、無条件に信じてしまう ②専門家によるニュースや解説を、無条件に信じてしまう ③政府や企業の発表を、無条件に信じてしまう ④テレビや雑誌で紹介された商品を無条件にいい商品だと思い、買ってしまう ⑤自分の意見が、有名人や芸能人の意見に影響される ⑥学生や園児が、先生の言うことに無条件に従ってしまう 一つ目は、「医師や薬剤師のアドバイスを、無条件に信じてしまう」です。医師や薬剤師は、多くの知識や経験を持っていると思い、無条件に信じてしまう人が多い傾向にあります。しかし、医師や薬剤師でも、判断を誤ることはあります。また、売上を上げるために、少しでも薬を多く売りたいという意図の基にアドバイスをしてくることも十分に考えられます。そのため、不要な薬を販売されそうになったり、必要以上の量の薬を販売されそうになった場合は、断る姿勢を持つことも大切です。 二つ目は、「専門家によるニュースや解説を、無条件に信じてしまう」です。専門家でも、思想が偏っていることはよくあります。また、ニュース番組の場合、その番組の方針に沿った発言をしてくれる専門家が呼ばれる傾向が強いようなので、安易な鵜呑みはしない方が良いでしょう。 三つ目は、「政府や企業の発表を、無条件に信じてしまう」です。政府や企業の発表は、自分たちに都合の良いことを発表して、都合の悪いことは隠蔽される傾向にあります。そのため、無条件に信じることなく、自分の頭でしっかりと考えることが大切です。 四つ目は、「テレビや雑誌で紹介された商品を無条件にいい商品だと思い、買ってしまう」です。テレビや雑誌で紹介される商品は、スポンサーが大金を支払ったため紹介されているケースがほとんどです。そのため、必ずしもいい商品であるとは限らないので、注意しましょう。 五つ目は、「自分の意見が、有名人や芸能人の意見に影響される」です。有名人や芸能人は、必ずしも正しい意見を言っているとは限りません。また、本人の意見ではなくスポンサーの意向に沿った意見である場合も多々あります。そのため、自分の考えをしっかりと持って、安易に影響を受けないようにしましょう。 六つ目は、「学生や園児が、先生の言うことに無条件に従ってしまう」です。学生や園児は、まだ社会経験が浅く、自分の考えや価値観を形成する能力が十分にありません。そのため、先生の言うことを、その内容や根拠をよく検証せずに信用してしまう傾向があります。また、先生の言うことに従わないと罰を受けるケースがあるため、権威バイアスが強まってしまう傾向があります。 学生や園児が権威バイアスの影響を強く受けてしまうと、自分の考えや価値観を形成する力が弱まり、他人の意見に流されやすくなります。また、間違った情報や価値観を信じてしまう可能性もあります。さらに、自分の意見を言うことで処罰を受ける経験を何度もした学生や園児は、いずれ自分の意見を言えなくなってしまう可能性があります。
権威バイアスに陥ってしまうと、人生の大事な局面で、判断を誤ってしまう可能性があります。また、学生の頃に過度に権威バイアスの影響を受けると、自分の頭で考える力が弱い人に育ってしまう可能性があります。そのため、きちんと対策を考えることが大切です。権威バイアスの対策方法には、以下のようなものがあります。 ①自分で調べ、自分の意見を形成する ②情報源を多角的に検討する ③準拠集団を複数持つ ④なぜ相手がそのような意見を言うのか、その背景を考える ⑤(学生の場合)先生の言うことを鵜呑みにせず、その内容や根拠をよく検証する 一つ目は、「自分で調べ、自分の意見を形成する」です。肩書のみを信頼の担保とせず、自分の意見をしっかりと形成することこそが、権威バイアスの最も有効な対策であると言えます。なお、自分で調べる際は、なるべくたくさんの情報源から情報を収集し、時間をかけて慎重に意見を形成するようにしましょう。 二つ目は、「情報源を多角的に検討する」です。似たような情報ばかりをチェックしていては、確証バイアスに陥ってしまう可能性があります。普段チェックしている情報とは別の観点からの情報や、対抗意見などにも目を配ることで、自分の判断に偏りがないのかをチェック出来ます。 三つ目は、「準拠集団を複数持つ」です。準拠集団とは、特定の価値観や規範を共有する集団のことで、家族、友人、職場、趣味のグループなどがあります。準拠集団は、それぞれが異なる価値観や規範を持っているため、準拠集団を複数持つことで、権威バイアスの軽減に繋がると考えられます。 四つ目は、「なぜ相手がそのような意見を言うのか、その背景を考える」です。例えば、テレビや雑誌で有名人が出てきて、ある商品のメリットを発言しているのは、企業の広告塔だからかも知れません。医師や薬剤師が必要以上に薬を勧めてくるのは、お店の売上増進のためかも知れません。このように、相手の意見の背景を考えることにより、その発言が信用に値するのかどうかを判断することが出来ます。 五つ目は、「(学生の場合)先生の言うことを鵜呑みにせず、その内容や根拠をよく検証する」です。学校の先生が言うことは、間違っていることはよくあります。ほとんどの学校の先生は、学校教諭以外の職種を経験したことがないため、世間知らずであることが多いのです。そのため、自分でもしっかりと調べて、意見を形成することが大切です。 また、残念ながら、学校の先生には、自身の支配欲を満たすために、自分の言うことを聞かない生徒に対して一方的に懲罰を加えるような人が多いという現状があります。そのため、自分の考えや価値観はしっかりと持った上で、先生の前ではその考えや価値観の主張は控えるといった工夫が必要です。
コントは、以下をご参照ください。 ・権威バイアスとは ・権威バイアスの対策方法